『俺が作った』と言えない... 制作業界に横行する実績隠蔽問題について

ども。ナカムラです。

久しぶりになんだか重たいテーマですが、すでにタイトルで『あーあるある』になってる方も多いんじゃ無いでしょうか?

今回はそんな、もはや業界的な当たり前になってしまってる制作業界の奇妙な慣習と、その危険性に若干の怒りをブレンドしつつ叫んでみようかと思います。

実は著作権法でNG指定?横行する "お願い" 行為と人格権否定

まず前提として、『これ実績としてうたわないでね』みたいな "お願い"(笑)は、Webの制作現場においてまだまだそーとーな数存在します。

「これは大手の○○さんがやったことにしないとだから実績として公開しないでね」とか、「○○さんの規定で表向き外注してない形で見せたいから...」みたいな。ね。

時には口頭で、場合によっちゃ契約書(に別添された覚書とかに)明文化されて『〜...といった行動はお控えください』みたいな記述さえあったり。

で、確かに形式的にも雰囲気的にも『お願い』なんですが、受託側にとってはほぼ『脅し』と同等の効果を持ってたりするんですよねこれが。

だってつまるところ「コレお宅の実績としてうたわないでね?(もしそんなことしたらもう注文しなくなるよ?代わりなんていくらでもいるんだし)」という言外のセリフがめっちゃ透けて見えちゃうわけですから。

しかしなんで発注側はこんな回りくどい言い回しや見せ方をしてくるんでしょう?その理由もちゃんとあったりします。

ぶっちゃけ僕もよく知らなかったので調べてみると、「あれ作ったのは俺なのよ!」てな主張そのものは『著作者人格権』ってやつでガッツリ保証されてたりします。参考:著作者人格権について

なので、そこを「個人の実績としても言っちゃだめよ?あれは君が作ったものじゃ無い。OK?」とやってしまう行為は著作人格権侵害となって、分かりやすく言うと損害賠償対象になってしまうんだとか。(会社の実績としてうたって商用宣材とすると話が別になるので注意。あくまで個人の実績の話ね)

なので、『命令』や『条件』ではなく『お願い』してくる。

そりゃ商売なんで、「実は外注してましたー」ってのを知られたくない気持ちは分からんでも無いんですが、これって色々と問題だなー。と、思ったりしたのですよ。

作った人間がちゃんと評価されないと多分色々よくない

例えばTVや映画にはエンドロールがあって、雑誌や書籍にだって関わった人間の名前がしっかり載るページがあったりします。

もちろん、それ自体が何かの価値になることは無いですが、『そこに名前が載る』ということ自体がある種のステータス...てか自尊心の栄養になりますし、なにより名前が載るという責任感が全ての仕事に乗っかってくるんです。

これって、結構当たり前に必要な話だと思うんですよね。

誰からも認められない。褒められない。憧れられない。誰もその仕事をした人が誰なのか知ることがない。...そんな状況で100%中の100%のパワーをかけて仕事できる人なんて存在しないと思うんです。

僕自身も発注サイドに立つシーンは多いんですが、やっぱりオカシイと思うんですよね。『あの超巨大システムのコア部分を組んだのは、子受けの会社がマルナーゲした孫受け制作屋の、年収200ちょいしかもらってないSEなんだよ』なんて話が当たり前に聞こえてきちゃう現状って。

別に清廉な正義感なんてたいして持ち合わせてないナカムラですが、それが業界全体にとってよろしくないなーって事くらいはわかるつもりです。

僕らはもう少し『実績を自慢する機会』を持つべきなのかもしれない

もしWebにも制作者一覧が記載されたページがあったら?

『誰が作ったのか』をキチンと認めて制作者の名前を開示する当たり前な文化があったら?

多少楽観的にすぎるかもですが、もしそういう文化がWebにもあったら、割と良いことばっかな気がするんですよね。

個人個人が『クライアントから無茶言われた嫌な仕事(ワーク)』を "やっつける" なんて対応の仕方は激減するでしょうし、できるやつはどんどん評価されていくことになるので競争意識も芽生えていく。

右から左に投げ渡すだけで『俺がやった!』みたいな面する似非ディレクターも減るでしょうし、より自分の仕事としてうたえるよう「仕事の完了」ではなく「プロジェクトの成功」にコミットしようと職域をはみ出して動き回るやつが増えたりもするかもしれない。

なんかね、そういうイイカンジの当たり前を作っていけたらいいのにな。なんて考えるんです。

というわけで『言えないけど言いたい実績を言い合うシークレットなイベント』をやってみようかと

はい。というわけで企画してみました。

まだ(現在の環境では)言っちゃいけないことになってるけど、でも誰かに知ってほしい。自分がやったんだと自慢してみたい。

そんな実績をお持ちの方のみを集めて、参加者氏名も話すネタも何もかもシークレットな座談会イベントをやってみようかと。

参加費は500円でドリンク1杯付き(つまり実質ほぼ無料)。ただし『言いたいけど言えない実績』をエントリー時に書き添えていただき、入場審査をかけさせていただきます。(匿名&伏せ字モリモリOK)

さらに入場時には一般社団法人 日本ディレクション協会と参加者との間で結ぶNDA(守秘義務契約)書式にサインしていただくという一見珍妙な本イベント。

まだ(いろんな人に迷惑かけちゃうだろうから)おおっぴらに言うわけにいかない。でも実績として言いたい!そしてそれが当たり前の権利として認められるかも文化を作りたい!と願う熱い方のエントリー、お待ちしております。

シークレット座談会イベント『あの仕事やったの俺なんだけど』

イベント概要

  • 日時:2016/1/29 (金) 20:30 - 22:30
  • 会場:都内某所(審査クリアした人にだけお伝えします)
  • ※行きたい!出たい!という勇者たちの都合優先ですので変更になる可能性もあり得ます。

なお、ご参加いただくためには事前の申し込みと同時に、アンケートへの回答が必須となり、ここで『言いたいけど言えない自分の実績』をしっかりと書いてもらわないことには参加自体できないという仕様になります。

参加条件となるアンケート必須記載項目

  • ニックネーム + 性別・年齢
  • 疎通可能なメールアドレス
  • 現在の職種
  • 言いたいけど言えなかった実績詳細(伏せ字&匿名OK)

申し込みは専用Googelフォームから事前登録をお願いします

※当日は後援団体より数名のスタッフが同席する可能性がありますが、同じくNDAは締結いただいた上での参加となりますので気にしないでやってください。

シークレット座談会イベント『あの仕事やったの俺なんだけど』

日時2016/1/29 (金) 20:30 - 22:30@場所未定
料金500円(参加費+ドリンク1杯)
主催日本ディレクション協会

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