ディレクションの失敗をプロジェクトの失敗にしないために ― 体当たりで学んだリカバリー術まとめ

お久しぶりです。日本ディレクション協会 広報部部長の松本です。

改めて言うことでも無いんですが、ディレクションって難しいですよね。全てを完璧にやりました!なんて事なかなかないですし、いつも失敗と成功のギリギリを試行錯誤しながら... って感じです。

さて、では今回の本題でもある『ディレクションの失敗』って、例えば具体的にどんなケースなんでしょう?あんまり気は進みませんがちょっとリストアップしてみました。

  • 要件定義が不十分で、プロジェクトの途中で大幅な仕様変更が発生!
  • 適切な工数が算出できず、メンバー追加が必須になるものの予算がない...
  • コミュニケーションロスにより制作物の手戻りが無限発生して吐きそう

はい。。えと、...... ちょっと書きながら気持ち悪くなってきました。

と、まぁ、ディレクションのミスってプロジェクトに直接影響しちゃうんですよね。

なので、今回はディレクションを失敗してしまった時に「あの時こんな風に進めておけばよかった」と思うプロジェクトやタスクの進め方をまとめてみたいと思います。

マイルストーンは「予定通りに進まないケース」を想定して作る

前提として、全てのプロジェクトには目的とゴールが必ず存在します。

なので、極端な話『目的が達成されるならやり方なんてどうでもOK』で、逆に『ゴールに至らないなら、どんだけ無茶でもやらなきゃしょうがない』なんですね。

で、じゃあ半年後のゴールに向かって頑張りましょう...。とか言ったってモチベーションやら体力やらが持つわけもなし。

そこでフェーズを細かくちぎって「このフェーズは○○が△△になったら終わり!」てな具合でマイルストーンを作って乗り越えていくわけですが、これがまた想定通り進まない進まない。

なので僕らディレクターは、当初想定していたやり方ができなくなった場合でも、目的・ゴールを達成するために別のやり方を考えて、提案していかないとなんですね。

『これは遅れやすいアレだから最悪○○で行くきましょ』とか、『ここでヤバイことになるから、そうなったら代替の○○でやりましょう』とかを "なるべく事前に通しておく" ことをタスクとして持たないとダメなんです。

想定通りに行かなかったらNG... ではなく、最終的に目的・ゴールを達成できるか?が大事なんですから。

プロジェクトを「どうやって進めるのか」が、設計のキモ

いくら想定通りに進まないのがプロジェクトのお約束...っていっても、結局スケジュールが無いとチームもお金も動かせません。

なので、実際の現場で重要になるのは期日設定そのものよりも「どう進めるのか」の設計部分だったりします。

  • いつまでに何を作って誰と誰の承認を貰えば進むのか
  • 承認を取る人のリテラシーレベルは?いつなら捕まる?連絡方法は?
  • 制作物を作るにあたっての人のアサインは?アドバイザーは?
  • 成果物の内部チェック体制は?チェックからの差し戻しに対応する体制は?

などなど、順番ぐちゃってますがこんな感じでしょうか。

この辺をどれだけ余裕を持って組めるか。そしてその内容を共有するための資料は分かりやすくかつ説得力溢れる感じに作れているか。というかそもそもメンバーは納得しているのかどうなのか。

経験上、ここの設計如何でプロジェクトの成否が結構決まってくるような気がしています。

本当、怪我する前に教えてくれる人に会い...たかった...なぁ...。

ここをしっかり設計しておけば、スケジュール途中で(確実に)発生する突発タスク追加にも『いやそれは無茶だからちょっと時間伸ばしてくださいな』ってな話をしやすくなります。

「ちゃんと設計してたのにそりゃないぜー」ってスタンスにしやすくなるんですよね。

定例はバカにならない!進捗確認・相談の「場」確保と時間的余裕

どんな職種でもそうですが、ノッてきちゃうと会議や打ち合わせといった時間が無駄に思えて仕方なくなっていきます。

で、自分も制作メンバーも忙しいような時、ついつい「作業を優先して欲しい」なんて言って定例会をすっ飛ばしたくなってしまう。分かります。ものすごくよく分かるんですが、要注意です。

可能であれば1日10分でいいんで毎日。難しければ最悪でも週1回は確実に依頼者も含めた定例を実施したほうが良いです。これはもう本当に。

  • 何がどれだけ進んでいて何がしんどいのか
  • 今忙しいのは誰で、誰が手空き状態なのか
  • 「○○待ち」の仕事を進めるために何が必要か
  • 待ってる間に先行できるモノが無いか
  • この先のタスクのヤバそうポイントはどこか

こんなんだけでも良いんです。それこそ何もなければ「何もない!」でも良いんです。

とにかく運用プロジェクトだろうが開発プロジェクトだろうが、短時間でも定例を設けたほうがプロジェクトは良好に進んでいきます。

全員人間なんですもの。ヤバイ状況(≒自分にマイナスの評価が付きそうなこと)は隠そうとしちゃいますし、面倒なこと(≒細かな報告とか)はスルーしちゃいます。

でも、それが事前のタネの状態で把握できるなら、ディレクターが「あの会議ウザい。めんどい」って言われることくらい我慢して開催を主導するべきです。

失敗した時のリカバリも早くなりますし、何より「失敗する手前」で気付ける分 打てる手段が格段に多くなるんです。

確かに無駄な会議も世の中には多いですが、プロジェクト進行中の進捗定例はむしろ「帰り時間を早くしてくれる会議」だと僕は思っています。

一番大事なことは「成功させるまでやり切ること」だから

あったりまえの話ですが、大きなプロジェクトになればなるほど「最終的に目的・ゴールを達成できたか」が問われるようになっていきます。

たとえプロジェクトの途中で瀕死な状況になったとしても、プロジェクトのゴールに対してひたすら行動することが成功に繋がる...ていうかやらないとどうしようもないんですよね。

だから「失敗したー」と嘆くのではなく、「まだ打つ手が無いわけじゃない!」とメンバーを鼓舞し、成功するまで失敗し続ける。

そんなマインドと推進力こそ、僕らディレクターに求められる価値なんじゃないかな?なんて思う今日このごろなのです。

失敗しないことより大切なリカバリーの方法を学ぶために

さて、今回はプロジェクトを進める方法やタスク・進捗の管理方法に関して経験談的なものを書いてみましたが、いかがでしたでしょう?多少はお役に立ちましたでしょうか?

僕自身、何度も炎上の業火で大火傷しながらアレコレ学んできたことなので上記のメソッドについては "骨身に染みて" 理解しているつもりです。

が、それでもやっぱり上手く行かないこと、少なくないんですよねぇ。

だってプロジェクトごとに関係者の性質も体制も規模も全然違いますし、そもそもの目的が大きく違っていたり...が、当たり前ですしね

で、考えたんです。「じゃあ、色んなディレクターの失敗&リカバリー術を聞いて盗んでストックしちゃえばいいじゃないか」て。

というわけで以下のようなイベントを企画してみました。もしよろしければ是非に是非に(来週末というタイトなスケジュールですが)

デキるディレクターの失敗時リカバリー方法に見る "キャリアと人生のSTEP" 走破術

mgnの大串さん、ロフトワークの藤野さん、エウレカのナカムラさん、グッドパッチの村越さん...という豪華有名ディレクター陣が集結!自らの失敗談とそこからのリカバリー術、そしてキャリアプランについての考え方をお伝えしてくれます!

日時10月11日(日) 13:00~18:00(開場:12:30~)
料金2,000円(セミナー+ミートアップ)
会場クリークアンドリバー2Fセミナールーム千代田区麹町2丁目10番9号
主催日本ディレクション協会

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